あどりぶ人生

マニュアルなんて通用しない時代に大切なのは、アドリブで対応できる能力だった。今この瞬間を生きると楽になれる、自分なりの幸せを見つけるブログです。

ご卒業おめでとうございます

春の日に。

f:id:ad_lib-life:20210316102110j:plain

春 桜 卒業おめでとう



3月。毎年 この季節になると 梅の花の香りを探してブラブラと散歩をしたくなる。いつもの道で 数人の中学生の女の子たちとすれ違った。胸に花のコサージュ、手には筒をもって、楽しそうに、誇らしげで、見ず知らずの彼女たちに ご卒業おめでとうと心の中で声をかけた。

 

卒業式の思い出

卒業式の思い出は、なんといっても高校の時、、どういうわけか、答辞を読むことになった。スポーツ部に3年間所属し、成績も良かったかららしい。

おもしろいもので、文章を書くのは好きだったので、3年間の思いを当時のテンプレートに載せてつらつらと綴っていった。

何度かリハーサルをしたのだが、割と緊張もせず当日を迎えた。

 

そして、

卒業生代表、、とステージの階段を上り、校長先生を前に読み始めた。

最初は良かったのだが、部活の思い出にふれるところで、1行読んで、胸がいっぱいになって、涙が溢れてきた。そのまま何分経ったか、沈黙の続く中、私の背中から嗚咽が広がっていった。

男子も女子も泣いていた。先生もみんな。

 

壇上を降りるわたしの顔は涙と鼻水とでぐちゃぐちゃ。

最高の卒業式になったよ、と担任の先生から言われた。いやいや、演出したわけじゃありませんから。

 

そうして、わたしは故郷を離れて、長い人生の旅に出たんだ、今振り返るに十分な年月を生きてきて、感慨深い。

 

卒業生のみなさまへ

あの頃のわたしからのメッセージ

人は変われるものだな、確信をもって今ならそう言える。

高校生の頃、自分のことが好きになれなかった。全然ちがう、コンプレックスだらけ、ここじゃない、こうじゃない、わたしはもっと、もっと、違うところへ、なんの確信もなく、なんの自信もなく、ただ、もがいていた。

 

もしも そんな気持ちの卒業生のみなさんがいたら、わたしは声をかけてあげたい。

人生は、何度も いつでも あなたのやりたいように やっていいんだよ。

そして 自分のことを もっと好きになっていいんだよ。

そうしたら 周りの人のことが 愛おしく思えるから。

 

進路を迷っている時に

生まれた時から 暗黙のレールがあって、この国に住んでいると気がつかないうちに、世間のお膳立てのゴールに向かっていくのが、ただ一つの正解だと思い込まされている可能性が高いもの。そのお膳立てに、のっかるのが悪いとは言わない。

 

でもね、それだけを正解にしないでね。

時に家族や親しい人たちからの 言葉や態度が自分の思いをあきらめさせることもある。

 

そんな時、わたしはいつもこう思った。

「あの人がその言葉が、わたしの人生をどこまで責任とってくれるの?」

 

いろんな声が、よかれと思って、わたしを取り囲んだ。

そんな夢みたいなこと、無理だよ。

堅実な道を、まずは選んで。

これまでは、こうして、みんな、そうして、うまく生きているんだから。

 

誰でも、少し考えるだろう。あの時、あの人のいった通り、あっちの道を選んでいたら、今頃どうなっているだろう? 

もっといい人生を送っていただろうか?

もしも、あの時。。

自分で決めた道なら、納得できる。後悔はない、少なくとも他の人のせいで自分の人生を台無しにされた、なんて被害妄想をかかえて生きる人にはならないで済む。

 

これからの時代を生きるみなさんへ

わたしが 卒業生に送るメッセージはひとつ。

人生は、アドリブで生きたらいい。

色とりどりのパッチワークでいい。

カラフルで、つぎはぎで、いたみや、傷があっていい。

それは、今 その瞬間は、とても辛いかもしれない、それすらも価値がある。

生き続けたら、ビンテージ物になっている。

 

自分で決める、やってみる、思い通りにいかなくても、

失敗じゃない。

やってみたことが、もうすでにすばらしい。

 

ひとつ挑戦して、うまくいかなかったからって、諦めないで欲しい。

誰も あなたの背中に 失敗した負け組なんてレッテルは貼れない。

世間のレールと違うことをやっていい。

回答にのっていない正解が、世の中にはごろごろ ころがっているんだから。

 

何歳になっても 関係ない。

人生は、なかなか、そう簡単に つまらなくはならないものだよ。

 

卒業生のご家族のみなさまへ

晴々しい、誇らしい 我が子の巣立つ姿。

これまでの 子育ての思い出が 頭に廻り、涙が溢れますね。

 

これで良かったのか。

できることは全てやった。

もっと、これからもサポートしてあげたい。

できることなら、ずっと子供のままで、ずっとそばにおいておきたい。

 

それぞれの心に 親としての節目の思いが こみ上げてくるものですね。

 

親も 否が応でも卒業のタイミングが 迫ってきます。

なかなか 子離れできない、

子育てが 全てだった

そんなこと、自分には起こらないと たかをくくっていても

子供が巣立ったあとの

ぽっかり空いた 心の穴は 結構 大きかったりします。

 

物理的にそばにいようが、遠くに旅立とうが、

これからも

ほどほどの 距離感で見守っていきたいですね。

 

そして、親の大きな役目からの卒業 おめでとうございます。

 

これから、自分のやりたかったこと、始めましょうか。

第二の人生の入学式。

 

幸多かれと、振り返ったら、遠くの中学生の後ろ姿が 春風の中 踊ってるように見えた。